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2016年11月 9日 (水)

会議報告⑨ 10月2日 附属書改定提案と象牙国内市場閉鎖

●ヨウム
ヨウムの生息国の多くは密猟が止まらず個体数が減少している状況を訴える一方、バーレーンは持続可能な利用を主張し、アラブ首長国連邦は家庭のペットとして繁殖していると提案に反対。野生動植物の利用に積極的な南アフリカ共和国は「私たちは繁殖で需要を満たしている、生息国が管理すべきだ」と発言。日本は附属書Ⅰに格上げする要件を満たしていないと発言しました。
 生息国の中でもカメルーンとコンゴ民主共和国は「我が国は保護区もあるし管理ができている」と発言していましたが、現地を知る人から実態は違うという話を聞きました。米国、EUは取引禁止に賛成でした。
 ヨウムに限らず、この会議を通して野生動植物利用推進の発言、とくにアフリカの国から発言があると拍手が起きます。
 チュニジアが秘密投票を提案し、12か国が賛成して投票になりました。反対意見が目立った割には賛成95 棄権5 反対35と、大差でヨウムの国際取引禁止が決まりました。

 国際会議を独自に取材し報告を掲載する『Earth Negotiations Bulletin』によると、秘密投票になったのはペット業界からの批判を避けるためだったとか。
●象牙の国内市場閉鎖
 象牙の国内市場閉鎖の提案は、決議10.10(ゾウ標本の取引)に加える形になり、その文言を3晩も作業部会で議論していました。そしてアフリカゾウが附属書改正で議題になる前に、やっと作業部会で作成したドキュメントが委員会Ⅱにかけられました。日本は発言しませんでした。そして日本が主張していた「密猟や違法取引に関係する国内象牙市場は閉鎖する」が文言に入った文章がコンセンサスで採択されました。
国内市場閉鎖の部分
RECOMMENDS that all Parties and non-Parties in whose jurisdiction there is a legal domestic market for ivory that is contributing to poaching or illegal trade, take all necessary legislative, regulatory and enforcement measures to close their domestic markets for commercial trade in raw and worked ivory as a matter of urgency;
●ペット取引される爬虫類
 附属書改正提案は鳥類が終わって次は爬虫類です。ペットとして取引される、アブロニア(キノボリアリゲータートカゲ属)全種が附属書Ⅱに。そのうちグアテマラの10種は輸出割当ゼロで合意されました。
 アフリカの熱帯林に生息する、指先サイズのカレハカメレオン属全種、チビカレハカメレオン属全種が附属書Ⅱに合意されました。
ベトナムとEUが提案のサイケデリック ロック ゲッコー(和名なし)と、タンザニアとEUが提案のアオマルメヤモリの附属書Ⅰ掲載は意見なしで合意されました。
 マダガスカルとEUが提案したマソベササクレヤモリも意見なしで附属書Ⅱに合意。EUは「EUや日本で売られている」と発言していました。
 マレーシアのミミナシオオトカゲ全種を附属書Ⅰにする提案に、日本は附属書Ⅰ掲載の要件に満たないと発言。日本、韓国、インドネシアの反対で、附属書Ⅱで輸出割当量ゼロにすることで合意されました。ミミナシオオトカゲは生息国で捕獲も輸出も禁止されている保護動物なのに、なぜか日本で売買や飼育がされている動物です。
 一方、中国、ベトナム、EU提案のシナワニトカゲの附属書Ⅰアップリストはあっさり合意されました。終了は9時過ぎ。もう疲れて意見を言う気にもならない雰囲気でした。

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