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2014年10月11日 (土)

資源動員戦略について議論した作業部会1

10月7日(火)

 今回のCOP12では、さまざまな議題が挙がっていますが、とくに愛知ターゲットを達成させるための資源動員戦略に各国、関係者の注目が集まっています。JWCS愛知ターゲット3委員会が追っている奨励措置の課題もこの議題の下で検討が行われています。
 この議題では、各国は愛知ターゲット20にある目標達成のための資金について、どうするかということを中心に、意見表明をしています。その中で、一部の国が補助金、愛知ターゲット3に関わる意見を表明しています。ここでは、その発言をした国々の発言内容を紹介するとともに、会議終了後に行ったインタビューについて紹介します。

●愛知ターゲット3を巡る各国の発言

 愛知ターゲット3を巡っては、愛知ターゲット3を達成するためのマイルストーン(スケジュール)に関する決議案への意見や、愛知ターゲット3を達成するための自国の取り組みを中心に発言がありました。
 ボリビアはエネルギーの文脈で、バイオ燃料の開発に関連する補助金については、先住民族等への配慮をしていくことが重要と、自国の経験を共有していました(写真)。


Co12

 一方ニュージーランドは、自国の取り組みについてはとくに言及しませんでしたが、愛知ターゲット3を達成するためのマイルストーンについては、強く支持する旨を表明していました。
 アルゼンチンもニュージーランドと同様に、自国の取り組みを発表しませんでしたが、各国が奨励(incentive)を特定することを推奨するとともに、実施においては、CBDやその他の国際的な条約の義務に沿う必要があると指摘していました。
 コスタリカは自国での取り組みの進捗について、詳しく述べることはしませんでしたが、良い進捗だということを報告していました。
 最後に、ブラジルは愛知ターゲット3のマイルストーンを支持するとともに、国内の全てのレベルでこの点を主流化することが重要と指摘していました。また、ポジティブな奨励措置に焦点を充てていくことが重要であるものの、知識・経験を共有していくことは重要であるため、事務局に愛知ターゲット3に関する各国の活動の手助けをすることを求めていました。
 なお、日本は愛知ターゲット3について、とくに言及することはありませんでした。

●ブラジル政府の担当者にインタビュー

 会議終了後に、熱心に奨励措置について話をしていたブラジル政府の担当官のもとに行きまして、簡単にインタビューをしました。以下は、その際のやり取りです。
質問:愛知ターゲット3を実施していく上で、補助金をはじめ、各省庁の事業の効率性や会計上の問題がないかをチェックする会計検査院はどのような役割を果たしているか?
ブラジルの担当官:ブラジルには会計検査院はなく、国のレベルでは関係省庁、州のレベルでは担当部署など、各レベルで委員会を設置して、委員会は関係者によって構成されている。その委員会がそれぞれ一斉にその年度の会計検査を行う。その関係で作業は膨大で大変だ。
質問:そういった作業は、何を根拠に実施されているのか?
ブラジルの担当官:基本的に、細かいことは行政措置(日本でいう所の政令)に書かれているが、根拠は法律に基づく。また、環境に悪い補助金が特定された場合には、その補助金が改革の対象になるのはもちろんだが、その補助金が執行される法律もまた改革の対象となり、法律が改正される。こういった作業は他国でも同様ではないか。

●小グループで議論を煮詰めることに

 会議では、この資源動員の議題について、とくに関心のある関係者を集めたコンタクトグループを設置し、さらなる議論がなされる予定です。愛知ターゲット3を実施するためのマイルストーンに対して、明確な反対を示した国はありませんが、引き続きどうなっていくのか、見守っていきたいと思います。

小林 邦彦(JWCS愛知ターゲット3委員会・名古屋大学大学院環境学研究科 博士後期課程)

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