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2013年4月 6日 (土)

ワシントン条約締約国会議(CITES CoP16)参加報告会を開催

Cites16  JWCSは、2013年3月3‐14日に開催されたワシントン条約第16回締約国会議(CITES CoP16)に、NGOとして参加しました。

その参加報告会を3月28日、東京・中央線の武蔵境駅近くの武蔵野プレイスで開催しました。
 CITES CoP16に参加した日本人は、政府関係者と業界団体がほとんどでした。外国のNGOに所属する日本人はいましたが、保全の立場で参加した日本のNGOはJWCSだけでした。そのためNGOの参加が多い気候変動や生物多様性など他の条約会議と比べ、NGOからの情報発信をもっとしていかなければと思っています。(この報告会はYouTubeに投稿する準備をしています)

 報告会ではイントロダクションとして条約の概要とCoP16の流れを写真を中心に報告しました。タイ・バンコクのクイーンシリキット国際会議場は第13回締約国会議も開催されたところです。
 次に、締約国からの附属書(条約で取引を規制する生物のリスト)に関する提案とその結果についてご報告しました。(内容については、当ブログをご参照ください)。

 そしてトピックとして西原智昭(WCSコンゴ・JWCS理事)は、アフリカゾウの現状とCITESの取り組みについて報告しました。かつてはアフリカ大陸に広く分布していたアフリカゾウも、現在の分布は細切れです。そしてCITESが「一度限りの在庫象牙取引」として日本と中国に輸出を認めた2007年以後、密猟が急増しました。比較的まとまって生息しているガボン・コンゴ共和国も、このままの密猟が続けば5年でゾウが絶滅する地域があります。密猟の背景には地域紛争があり、ゾウが兵士の食料に、象牙が武器購入の資金源になっていることなどを報告しました。
参考:
 CITES CoP16に向けて発表されたレポート(英文)
(P16にアフリカゾウの生息数と分布の図)
 アフリカ中央部に生息するマルミミゾウの本
 最後に安藤元一(東京農業大学教授野生動物学研究室 JWCS副会長)から、今回30周年を迎えたCITESの過去を振り返っての報告をしました。CITESがゾウの保護を30年議論してきたにもかかわらず今また絶滅の危機にあること、すでに多くの動植物が規制対象になったため、最近はこれまで規制が手薄だった両生類・爬虫類や魚類が焦点になっていること、そしてこれからは条約の執行が重要で、密輸の取り締まりなど日本が貢献できる場があるのに、国内ではあまり関心がないことなどを報告しました。

 参加者から、ワシントン条約と生物多様性条約などほかの条約との連携、水産種に対する議論の動向、アジアゾウの密猟や日本での象牙利用などの質問がありました。
 ワシントン条約は野生動植物種を対象としていますが、じつはグローバル経済、国際犯罪、地域紛争、外交などの問題でもあります。さまざまな分野の人に関心を持っていただき、地球の未来に向けたアクションにつながってほしいと願っています。
(鈴木希理恵 JWCS理事)

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