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2010年10月28日 (木)

手をつなぐNGO

 会議場では、閣僚級の会議、具体的な決議文を議論する作業部会が二つ、意見が割れている議題を別の部屋で話し合う「コンタクトグループ」や「議長フレンズ」、そのほかの非公式な交渉が同時進行で行われているので、会議の全体像をつかむのは大変です。そのためNGO、ビジネス、アフリカグループなど、グループごとに朝のミーティングが毎日開かれています。

 28日は朝のNGOのミーティングに参加しました。国際NGOのCBDアライアンスが主催しています。幸い日本語の通訳があります。二つの作業部会の報告と、コンタクトグループに参加して一つの議題を追い続けている人たちからの報告がありました。
 
 例えばサトウキビから作るアルコールなどバイオ燃料は、地球温暖化の問題から「地球にやさしい」燃料と注目されましたが、同じ作物を大量に栽培する必要があり、生物多様性保全だけでなく食糧供給の面からもマイナス面が指摘されています。朝のミーティングでは、昨夜までのコンタクトグループでブラジル、フィリピン、ボリビアがバイオ燃料を推進したい立場で発言していたことなどが報告されました。

 こうした情報は、NGO発行の国際会議速報 『eco』
( http://www.cbdnet.jp/wp-content/uploads/ECO35-8_jp1.pdf )に掲載されています。これはCBDアライアンスが英語版を発行し、日本の CBD市民ネットが翻訳しています。

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 28日、その日の午後、バイオ燃料のコンタクトグループから出された文書が第1作部会で議論されました。ブラジルがたびたび異議を唱えましたが、多くの国に押し切られる形で譲歩し、この議題は採決されました。

 朝のNGOミーティングでは、「状況を追いかけ、それぞれの国の政府やコンタクトグループに働きかけて行きましょう。まだ終わっていません。観光に行ってはダメですよ」との発言もありました。

 そして次回COP11の開催国インドのNGOに、COP9開催国のドイツのNGOが作り、COP10開催の日本のNGOが飾りつけた「バトン」が手渡されました。
 

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 生物多様性の危機的な状況を考えると、あせる気持ちはどのNGOも同じだとミーティングに参加して思いました。そしてNGO同士が手をつなぎ、地道な活動を積み重ねるしかないのでしょう。

 とっても小さいNGOであるJWCSも、締約国会議が日々のくらし(買い物)の延長にあることを伝え、「生物多様性を守ることは常識」になるよう活動していきたいと思います。

JWCS 鈴木希理恵

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ABS議定書(名古屋議定書)締切まであと4時間

 今、全体会合が終了しました。もめ続けている「遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)」について、非公式協議グループの共同議長から進捗が報告されました。

 27日の12時現在の文案( http://www.cbd.int/doc/meetings/cop/cop-10/in-session/icg-final-protocol-2010-10-27-13h00-en.doc )が示され、第4条の利益配分や第2条の派生物の利用など未解決の問題があると報告されました。文案の [ ] の中は、まだ合意が得られていない部分です。

 議長である松本環境大臣は「各国の閣僚は議定書を望んでいる。今夜0時までに非公式協議グループは合意するように。できない場合は議長提案を明日の午前中の早い時間に提出して、午後3時からの全体会合で検討してもらう」と発言しました。

 全体会議が終わると再び作業部会が始まりました。夜10時半以降は通訳なしで続けるそうです。

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会議は続く・・・

 意見のまとまらない議題については、主張したい国が集まって議論する「コンタクトグループ」で意見の調整をします。
 27日水曜日朝、会議場に行くとコンタクトグループが完成させた決議案が山積みになっていました。この案を作業部会で検討します。朝の作業部会は、こうしたコンタクトグループの議長からの報告で始まります。

 第二作業部会では、資金メカニズムの検討が終わったと議長のインドから報告がありました。保留になっていた議題が作業部会で検討されます。

 同時進行で閣僚級会合も開かれています。でもその会場には報道関係者しか入れません。閣僚級会合が作業部会で煮詰まっている文案を進展させることを期待しています。

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 今日は第一作業部会で侵略的外来種の議題が採択されましたが、バイオ燃料に関係するパラグラフは、バイオ燃料問題のコンタクトグループの結果と整合性をとることを事務局が保証するという条件つきです。
 このように他の議題の足を引っ張っているのがバイオ燃料、遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)、条約実行のための資金問題です。

 今日の作業部会は夜10時半過ぎまで続けられました。第一作業部会は気候変動、第二作業部会は新戦略計画が議題でしたが、通訳の時間切れのため、議論の途中で会議は終了しました。
( 動画配信・作業部会は日本語通訳あり http://webcast.cop10.go.jp/ondemand.asp )

 決議文のニュアンスの違いが政策の違いにつながるので、会議では言葉選びが延々と続きます。世界中の言葉の違う人たちが、どの言葉だったら合意できるのか辛抱強く探っていく姿を見ていると、言葉を獲得し、争いをやめて話し合いで解決しようとする人類の歴史に思いが飛びます。

 でも語る内容はいつまでも自国の利益の主張ではなく、地球の未来のために譲歩しましょう、になってほしいです。

JWCS 鈴木希理恵

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