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2010年10月19日 (火)

COP10開幕!新戦略に「資金を!」の大合唱

18日からCOP10が始まりました。18am_2
午前中は開会と会議までに開かれた準備会合の報告や組織の運営などが議題でした。JWCSはブースの設営や参加登録で大忙し。中庭の大画面で名古屋市長の挨拶を横目で見ながら、会場内を右往左往していました。
次回COP11はインドで開催されます。

18日午後の第一作業部会は陸水の生物多様性と山岳の生物多様性、第二作業部会は2010年目標の進捗状況と新戦略計画が議題でした。

私は第二作業部会に参加しました。2010年目標が達成できなかったというのは、IUCNをはじめとしてすでに共通の認識です。また新戦略の文案は事前の会合でほぼ出来上がっていて、おもに「もっと積極的に」にするか、経済発展を考えて「柔軟に」するかの部分で国家間の綱引きが残されているのです。18pm

(参照 IUCNポジションペーパー http://www.iucn.jp/news/pdf/IUCN%20Position%20CBD%20Strategic%20Plan%20JAP.pdf )

 ですから会議での各国の発言はおおまかな意見は同じで、どこに注目しているかで国の状況が見えてきます。
 「2010年目標は失敗だった。生物多様性を回復できない臨界点(ティッピングポイント)に達しないようにダイナミックに行動しなければならない、そのためには(人的・資金的)資源が必要だ」ここまでは、どの国も同じでした。とにかく資金だ!との大合唱でした。

 その先がカメルーンの場合はアフリカグループを代表して、アフリカ人は生活の基盤を自然に依存している、だから生物多様性の保全を貧困削減の基礎としなければならない、だから資源が必要」。他のアフリカの国々もカメルーンを支持する発言が続きます。

 タジキスタンは「冬の暖房用としての薪の採取が生物多様性の脅威になっているので、資金と技術の援助がほしい」。イラクは「砂漠化対策を国際協力で行っている、政情不安の国への支援を」。グアテマラは「先住民は伝統的な生活で、生物多様性の資源によって生きている、だから遺伝子のアクセスに配慮を」。ティモールは「わが国は新戦略を達成できない、時間、資金、インフラが必要」。コロンビアは「技術と資金の支援が必要、そして地域住民が事業決定のプロセスに加わるべきだ」。

中国だけは2010年目標には大きな成果あったとして植林や化学物質の削減について発言していました。それでも発言の最後は「生物多様性保全には資金不足」。

そんなにカネ、カネと言ったところで、お金はどこから出てくるのでしょう。

 それについて終盤に指名されるNGOの発言が答えていました。IUCNは「生物多様性を保全するための(人的・資金的)能力を100倍に増やすべきで、それはグリーンエコノミーに転換することで可能」。そして先住民地域社会の発言が光っていました。「自然資本という言い方は経済的な考え方で、自然との共存はホリスティック(宗教的、精神的)な要素が重要」。

 提案書では、条約実施までの(人的・資金的)能力を10倍にするかどうかが検討事項になっていて、ジャマイカは10倍でも無理と発言していました。グリーンエコノミーで解決しようとするIUCN、そして先住民地域社会の発言した宗教的、精神的なアプローチは生物多様性保全に効果があるのかについては、日を改めて書きたいと思います。

*会議の内容は、同時通訳をメモしたので団体名や表現が正確ではないかもしれません。正確なところは 会議中継(http://webcast.cop10.go.jp/player.asp?id=1806&type=ondemand )で確認してください。

JWCS 鈴木希理恵

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