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2007年6月12日 (火)

▼ 最大の危機に瀕する トラ


◆ 最大の危機に瀕するトラ

おそらく明日、6月12日には、「アジア大型ネコ科動物」(アジアン・ビッグキャット)が第Ⅱ委員会で議題に上る予定です。その議論に先立って、この問題に関するここ数年の経過を振り返っておきたいと思います。


アジアネコ科動物、特にトラについて、野生の個体数が減少しており、ひどい違法取引が続いていると2005年頃から強く指摘されるようになり、トラがかつてない絶滅の危機に瀕していることは、CITESでは既に共通認識になりつつあります。



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タイガー・コアリションというNGOの連合体が会場前に設置した縦4mくらいありそうな看板

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近くで見ると、なんとトラの保全を訴える人の顔写真のモザイクでした!!


◆トラの保全に対するCITESの対応

ずっと遡れば、CITESでは1993年以来トラの保全について議論され、行動がとられてきました(1994年のCoP9で「トラの保全と取引」の決議が採択)。それにもかかわらず、トラの状況はよくならず、かえって悪くなってきました。CITES事務局は、密猟と違法取引を防ぐ努力を続けるということ以外の保全策も検討したといいます。

まず、ハンティングを認めてそこから得られる利益を保全に使うという方法(よくゾウについて言われる「持続可能な利用」です)は、ハンティングが認められていないトラの密猟を防ぐ生息国の法執行力が弱すぎるため、事務局は不適切という意見です。

飼育繁殖したトラから虎骨などを生産して取引するという方法は、そのような飼育繁殖が十分需要に応えられるか、経済的に成り立つか、密猟品がロンダリングされるのではないかという懸念があるため不適切という意見を維持してきました。



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タイガーコアリションのサイドイベントで熱弁を振るうバルミック・タパ氏。30年以上トラの保全に取り組んできた。


2005年の常設委員会で、既に採択されている決議の履行状況をトラの各生息国に提出させることをアメリカが求め、採択されました。しかし、その後提出状況が悪かったため、2006年の常設委員会では、事務局はトラの保全に関する高官レベルのサミットの開催を、アメリカは生息国の決議履行状況が評価されるべきであり、履行しない国に対しては、取引停止の制裁措置や、CITES事務局長を含む高官レベルのミッションの派遣を提案しました。


◆ CoP14、今回の討議のポイント

アメリカもCITES事務局も、生息国はトラの保全に対する十分な政治的意思と優先的な法執行努力にかけているのではないかと疑問視していたのです。
これに対して、中国とインドは、高官レベルのサミットを拒否、政治的意思にも法執行努力にもかけるところはないと主張しました。結局、問題解決のための合意に達することができず、今回のCoP14で議論されることになりました。

特に焦点となるのは中国とインドの対応です。
 



中国とインドについて、続きはこちらへ

 



(JWCS事務局長 坂元雅行)

 


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