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2007年6月13日 (水)

▼ アフリカゾウの附属書改正、審議状況(4) ETIS(ゾウ取引情報システム)


◆ 6月12日、第Ⅰ委員会で行なわれたアフリカゾウの附属書改正に関する議論を詳しく報告。その4



ETIS(ゾウ取引情報システム)の報告



TRAFFICから、ETIS(ゾウ取引情報システム)について、次の通り報告がありました。TRAFFICとは、WWFとIUCNの自然保護事業で、野生生物の取引を監視している機関です。


ETISデータベースには、現在2,952件の象牙の輸入差止め・押収が記録されており1989年以来、322トンの象牙が押収等されていることになります。そして、違法取引が近年非常に増えていることが報告されました。


また、1トン以上の大規模な押収等が増加しており、これは組織犯罪がかかわっている証拠であろう見方が示されました。さらに、違法取引を行ったものが十分に起訴されていないことも指摘されました。


違法取引に特に深く関わっている国として、コンゴ民主共和国、タイ、カメルーン、ナイジェリア、中国があげられました。
中国は著しい法執行努力を続けていることが評価されたものの、依然として違法取引への影響が強いと報告されました。また、フィリピンは違法取引の中継国として中心的な存在であると指摘されました。


違法取引の傾向の原因が何かについては、CITESでの決定は影響なく、むしろ無規制状態の国内象牙市場の存在の影響が強いと評価しています。特に中国は、アフリカから違法象牙が持ち込まれないよう普及啓発を徹底する必要があると指摘されました。


これに対し中国は、一部のNGOから誤った情報が出されていることもあり、ETISの中国に対する評価には是認できないところがあると指摘。中国の管理システムは事務局によって2回に渡り検証され、決議10.10に適合していると評価されていること、それにもかかわらず、このまま中国が象牙輸入国に指定されないことになれば、(合法取引への失望の故に)中国内で違法取引が増えるだろうと述べました。


タイは、ETISによる評価については、満足できない。タイについて個別の指摘をした段落を削除すべきだと主張しました。


午後になってETISに対する議論が再開、中国が再び発言しました。10年間で中国で押収された量は、世界全体の10分の1に過ぎない。ボツワナとケニアはガバナンスの評価が抜けている。
EIAは、過去20年間、象牙の違法取引を調査してきたNGOですが、MIKEは未だスタートしていないので、1997年に象牙取引再開決定して以降の10年間はデータがなく、そのときの決定とその後起こったこととの因果関係は証明できるはずがないと発言。
また、1991年以降、押収したものや私企業が所有する在庫のインベントリ(棚卸し)が行われたことがない。象牙ブームというだけでなく、長期にわたるマーケット管理ができていないことが根本問題だとしました。


TRAFFICは、中国からの疑問に答え、中国のデータはすべて政府から直接得たものである。中国はまた、他のどの国グループよりも押収等スターのどれよりも大きい、さらに大部分が最近の押収等によるものと指摘しました。


これに対して、中国は、(ETISのことではありませんが) 第54回常設委員会はNGOからの批判を受け、法執行機関が裏づけ調査したところ、売られている量ははるかに少なかった。NGOは嘘をレポートに書いていると発言しました。




◆ 議論の詳細    (1)(2)(3)(5)(6)



(JWCS事務局長 坂元雅行)



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