« 2007年6月5日 | トップページ | 2007年6月7日 »

2007年6月 6日 (水)

▼ オランダの明るい夜

     

0765_1_2

   

◆ 6月5日、夜、ホテルに帰って、作業を続けましたが、オランダはなかなか日が暮れません。ホテルの窓から外を見ると、夜8時半でもこんなに明るいのです。それから30分たって9時を過ぎてもほとんど変わりません。10時過ぎまで明るいです。

   

(JWCS事務局長 坂元雅行)

    

   

| | トラックバック (0)

▼ カリブ海のウミガメ

           

◆ カリブ海のタイマイの保全、次回の締約国会議でキューバのべっ甲取引再開提案はあるか?

    

6月5日、午後、第Ⅰ委員会で、カリブ海域のタイマイ(ウミガメの1種)の保全について議論されました。
前回の会議の決定は、カリブ海諸国に対し、混獲、違法捕獲、違法取引などからタイマイを保護するための地域戦略と国別行動計画の進捗の報告を求めています。また、「タイマイが生息するカリブ海諸国間の対話会議」を開くことになっていました。

    

しかし、報告件数は少なく、ファンドレイジングもうまくいかず、結局対話会議は開けていません。CITES事務局は、タイマイの附属書改正提案でもない限りこの問題は切り上げましょうという提案です。

    

これに対して、カリブ海諸国には、タイマイの保全を進めるためにこの決定の期限を延ばし、今度こそ対話会議もやりたいという意見が多いです。

    

このような決定がされた背景には事情ががあります。キューバがべっ甲取引の再開を求める提案をCoP10、CoP11と出してきましたが、象牙と同じように、生息国間(カリブ海域)で賛成、反対の意見が割れました。
その結果、キューバが提案を引っ込める代わりに、生息国が一丸となってタイマイの保全措置を講じていこうということになったのです。

   

今回の結論としては、新しい策を盛り込んだ決定案が起草されることになりましたが、議論の中で、将来の改正の可能性を諦めているわけではない。ただ、CoP15まで、任意に捕獲を禁止し、調査目的の捕獲のみ行う、と、キューバが宣言しました。

    

キューバの真意はよくわかりませんが、次回CoP15で取引再開提案を出すことがあるのかどうかが問題です。2000年以来のことですから、本当に提案できるかどうか疑わしいようにも思います。

    

◆ 他にもヒョウやクロサイについての議題もありましたが、聞くことはできませんでした。

     

(JWCS事務局長 坂元雅行)

   

    

| | トラックバック (0)

▼ アメリカ主催、野生生物犯罪法執行のサイドイベント

      

0765catw_1

   

◆ 会期中、昼休みにはサイドイベントが開催されます。
6月5日、今日はアメリカ政府による開催です。
ACA(アジアのNGOネットワーク)がサポートする国連大学のWEMS(野生生物犯罪モニタリングシステム)や、JWCSのJUSTICE(日本における野生生物取引と法執行を監視するプログラム)の関係で、各国政府やNGOが法執行関係でどのような活動をしているのか、どのような成果をあげているのかを把握するよいチャンスです。

   

北米諸国の法執行機関間ネットワークの活動成果の紹介、東南アジア諸国連合(ASEAN)の法執行ネットワークの準備状況の紹介、TRAFFICが中心となったNGOの法執行ネットワーク(取締官のトレーニングワークショップなどを開催)の紹介がありました。

    

その後の討論では、各国の法執行機関間の情報交換が問題となりました。CITES事務局から、結局お金のかからない方法は既にあるチャンネルを使って連絡を取ることなのにされていない、野生生物犯罪が軽視されているからだ、という指摘が結びとなりました。まったくそのとおりですが、全体的に新味がなかったように思えました。

    

(JWCS事務局長 坂元雅行)

     

        

| | トラックバック (0)

▼ くるくる変わる審議の順序

       

◆ 6月5日、第Ⅱ委員会の議論が一段落したところで第Ⅰ委員会に向かいました。行ってみると、今朝の段階での討議予定が早くも変更されており、サイガの保全と取引が議論されていました。

サイガは、ウシ科のアジアの動物です。角が漢方薬に使われるため、激しく密猟されています。サイの角の代用としてより密猟が激しくなりました。生息国・消費国が協力して問題解決する仕組みを強化して継続していくことになっています。

サイガの討議が終わったところで、議長から今日の午後のセッションでタイマイ(ウミガメの一種)について議論されることを聞き、あわててSSN(NGOのネットワーク)控え室に行きました。
装飾品等に利用されているべっ甲はタイマイの甲羅からつくられます。JWCSがまとめたべっ甲取引に関するレポートをトランクに積め、ピジョン・ホールに向かいました。ピジョン・ホールというのはメールボックスのようなところで、政府代表などに配布したい資料を持っていくと、事務局がポスティングしてくれるのです。昼休みの間にピジョン・ホールに寄った人は、このレポートを討議の前に見てくれることでしょう。

審議の順番がころころと変わるので、情報をキャッチするアンテナをいつも張り巡らせておかねばなりません。

          

(JWCS事務局長 坂元雅行)

   

             

| | トラックバック (0)

▼ 「野生生物を絶滅から守ること」 から脱却!?

          

◆ CITESのビジョンは、「野生生物を絶滅から守る」ことから脱却してしまうのでしょうか?

6月5日、今日から、第Ⅰ委員会と第Ⅱ委員会に分かれて議論が行われます。大まかにわけると、次のとおりです。

<第Ⅰ委員会> CITESの規制対象種のリストである附属書を改正する提案と、それに関連する条約の履行に関する議題が議論される。
<第Ⅱ委員会> それ以外、条約の戦略や履行に関する議題が議論される。

        

第Ⅱ委員会では、CITES戦略的ビジョン2005-2013と、予算について議論が始まりました。
お金の問題は、締約国、特に日本とアメリカのように、CITES事務局にもっとも多額のお金を出している国の政府にとっては、ある意味で一番重要な問題かもしれません。
お金はできるだけ出したくない。出すなら自国の国益に適うような使途で出したいというのが正直なところでしょう。
しかし、それを地で行ってしまうと、お金の力で自国に有利になるよう事務局に有言・無言の圧力をかけることにもなりかねないのですが。
戦略的ビジョンをどうするかは、予算にも関係します。ビジョンを達成するには、これまでと比べて100%増の予算が必要とされているからです。

戦略的ビジョンは、お金の問題だけでなく、CITESのポリシーを左右する問題です。議論の中でアメリカが指摘していましたが、相矛盾するところのある2つの課題をどう調整するかが論争になっているのです。2つの課題とは、次の通りです。

第1に、伝統的な野生生物保全のための法システムをどう履行していくかということ。
第2は、CITES誕生以降状況の変化があったこと、つまり、生物多様性の保全と人類の福祉向上という問題との関係でCITESがどのようなポリシーをとるべきかということです。

    

ビジョン案では、持続可能な野生生物取引を推進して持続可能な開発と貧困低減に貢献することが強く主張され、またCITESのターゲットから絶滅危惧種という枠を外し、商業価値のある木材種と漁業対象種の取引管理に力点をシフトしていくことが提案されています。
これに対して、SSN(種の保存ネットワーク)などのNGOは強く反発しています。

現在のビジョン案は、CITESの本来の目的(国際取引を規制して種の絶滅を回避する)を踏み外し、独自の存在意義を失わせるものだからです。(実は、今回のビジョン案のさらに前の草案段階ではもっと極端で、野生生物保全がどこかへ行ってしまったような内容でした)。

    

そのほか、より厳しい国内措置(CITESに違反した国に対して、CITESのルールを超えた独自の厳しい措置をとる権利が締約国に保障されている)を制限することが提案されているなどの問題もあります。この措置の例としては、アメリカの貿易制裁がありますが、それをおそれて台湾がサイ角の、日本がタイマイ(ウミガメの一種)の輸入を禁止した例があります。

    

結局、予算、ビジョンそれぞれについて作業部会が編成され、そこで妥協案がドラフトされることになりました。後日、作業部会から委員会に草案が出され、再度議論されることになります。

    

(JWCS事務局長 坂元雅行)

               

| | トラックバック (0)

« 2007年6月5日 | トップページ | 2007年6月7日 »