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2007年6月 1日 (金)

▼ アフリカゾウ生息国間の厳しい会議続く

         

◆ 5月31日、NGOが資料のセットなど裏方作業を続ける中、「アフリカゾウ生息国間の対話のための会議」が続いていました。
参加はアフリカゾウ生息国のほか、特に関係のある国、団体です。
CITES締約国から公式に情報提供を受けてゾウ取引情報システム(ETIS)を実施する「トラフィック」、CITES事務局が行うゾウ密猟監視システム(MIKE)にお金を出している日本政府も参加しています。

目的は、アフリカゾウに関する締約国会議の議題について、あらかじめ地域内の意見調整を行っておこうとするものです。
このような生息国間の対話会議が開かれるのは、過去にタイマイについてカリブ海諸国間のものが行われたほかは、アフリカゾウについてしかありません(アフリカゾウについては毎回開催されている)。
アフリカゾウ、象牙取引の問題について、アフリカ内部、生息国内部ででいかに厳しい対立があるかを象徴しているといえるでしょう。

               

◆ 今回は、CoP14の議題、つまりボツワナとナミビアからの象牙取引再開提案、ケニアとマリからの象牙取引モラトリアム提案のほか、象牙の違法取引防止のための法執行体制のことなどが議論されています。

このアフリカゾウ生息国間の対話会議が終わったあと、アフリカの政府代表らと話す機会がありました。
ケニア野生生物公社(KWS)の総裁は、「日本の経済にとって象牙など何でもないでしょう。なぜそんなにこだわるのか」と尋ねられました。

私は、「そのとおりです。しかも国民がそれを強く支持しているわけでもありません。ほんの一握りの象牙業界の利益を政府が守ろうとしているだけだと思います」と答えました。

これに対して、「その取るに足らない経済的利益のために数多くのゾウが殺されているのですよ」と厳しい表情を向けられ、私はただうなずくしかありませんでした。彼は、ハーグ入りする前に既にJWCSの象牙レポートを手にしていました。

               

(JWCS事務局長 坂元雅行)

                            

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▼ NGO発行の配付資料をセットしました

             

◆ 5月31日の午後は、CoP14の会場であるワールド・フォーラムに行き、SSN(世界のNGOのネットワーク)の控え室に集まりました。締約国会議では毎回そうですが、いくつかの政府、国際機関、大きなNGOは会場内に控え室を設置し、そこで作業、会議、記者ブリーフィングなどを行います。

      

ここで、SSNが会議中に配布するもっとも基本になる資料
「SSNダイジェスト」 をセットする作業をやりました。
CoP14の議題全ての要約、論点、SSNの分析をまとめた資料です。

ひとつひとつの議題について関係NGOによる検討チームがつくられ、メールを中心に議論され、ドラフトされたもので、私もアフリカゾウスローロリスのほか、CITESと法執行CITESと国際取引政策などの検討チームに入って議論に加わってきました。

    

膨大な時間と労力を短期集中することに改めて感銘を受けます。また、まとめ役が様々な意見をひとつのドラフトに反映していく手腕にもいつも感心させられます。

          

SSNダイジェストをいくつかの議題に関するさらに詳しい資料(ポジションペーパー)と一緒に束にする作業を十数人による流れ作業でやりました。このような資料が政府代表の判断に反映し、野生生物保全のためになる意思決定が行われることを願いつつ、何百もの束ができあがりました。

             

◆ 作業が終わった頃、日本からJWCS発行の密輸象牙に関するレポートが無事到着しました!重さ25kgの箱が4つ、運ぶのに四苦八苦していたら、他のNGOの人たちが手伝ってくれました。よく知っているイギリスの女性が箱を両手で持ち上げようとするので、「持ち上げるのはやめたほうがいい」と言ったのですが、豪快に積み上げてくれてしまいました。

     

(JWCS事務局長 坂元雅行)

                  

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▼ 世界のNGOネットワーク、大記者会見!

                        

Ssn30eu

          

◆ 5月31日午前は、10時から、世界の各地域を網羅する80以上のNGOで組織するSSN(種の保存ネットワーク)による記者会見がありました。
SSNは1992年のCoP8の際に結成されました。
予防原則に立って、疑わしきは野生生物の利益にと考え、絶滅危惧種の国際取引に厳しい立場をとることに賛同したNGOがメンバー。私たちJWCSもSSNのメンバーです。
SSNのほか、CITESにかかわる様々な団体の立場についてはまた別の機会にふれられればと思います。

               

◆ 会見場所は、市街の中心にある国際プレスセンターというところで、歴史的な街並みの間を石畳の路面を歩いていきました。こちらは日本よりも7時間、時刻が遅れていますから、日本では夕方5時頃のことです。

会見は、ヨーロッパ地域のCITESへのかかわり、海洋生物(クジラ、今回附属書改正提案が出ているサメ類、ヨーッロッパウナギなど)、木材にされる樹木種、トロフィーハンティング、象牙取引、アジア大型ネコ科動物の各テーマについてプレゼンテーションがあり、その後個々の取材という流れでした。集まったメディアはそれほど多いといえませんが、大変熱心で、会見後に様々なNGOを取材していました。

       

◆ 私も、プレゼンの後に地元オランダとドイツの記者に取材を受け、昨年日本で起きた2.8トン象牙の密輸事件のその後や日本の国内取引管理に問題があることを話しました。

       

(JWCS事務局長 坂元雅行)

                  

             

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▼ 坂元事務局長、オランダに到着

             

◆ 5月30日午後4時半頃、オランダのスキポール空港に到着しました。こちらは日本より涼しく、夏のジャケットを着ていてちょうどよいくらいです。
汽車に乗ってハーグのホテルに着いたのは6時過ぎでしたが、7時を過ぎてもまだ明るいのでおどろきました。北ヨーロッパは緯度が高いからというわけです。

               

◆ CITES締約国会議(CoP)に参加するのは、CoP9以来、今回のCoP14で6回目になりますが、ヨーロッパは初めてです。
前回のヨーロッパでの会議といえば、(皮肉なことかもしれませんが)象牙取引が禁止されたスイスで行われたCoP7です。
今日一緒に歩いたカナダのNGOからの参加者で、一番の「古株」といってよい人が、最初に会議に出たのは1983年のCoP5だといっていました。
そのころ象牙取引の問題がクローズアップされるようになっていたわけですから、CITESの「象牙取引問題」は、確かに長い長い論争です。

          

(JWCS事務局長 坂元雅行)

                                       

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